「零落の大地に咲く花」のクエローチェ・バインリヒは聖君にはなれなかった!

December 6, 2018

革命シリーズ、「老人と猫~魔法使いの館~」「石像の微笑み~メドゥーサーの涙~」「天空のハルモニア~ピアノ弾きの魔女~」「零落の大地に咲く花」の4部作が2018年7月で完結した。

1作目「老人と猫~魔法使いの館~」は、ジャック・ジャックのその後的なストーリーであり、2作目「石像の微笑み~メドゥーサーの涙~」は、南の思想家グランガー・アーチボルトの妻子とジョシュアのその後のストーリーでした。ストーリーの順番で並べると3作目、4作目、2作目、1作目と並ぶのが歴史的経過となります。

3作目、4作目の主役であるクエローチェ・バインリヒのその後はどうなったのか?なんてことが気になる方もいるのではないかと思うのです。しかし、2作目を観劇されている方は理解されているはずなのです。

 

2作目「石像の微笑み~メドゥーサーの涙~」では、ジョシュアが親友の南の思想家グランガー・アーチボルトの妻子オリエとジーンを政府の目の届かぬ森奥深くにかくまっていると言うストーリーです。その頃のジョシュアは秘密警察を引退し故郷の採石場の管理の仕事を担っている。

2作目ではクエローチェの名は出てきませんが、王は暴動者の家族親族を捕らえて処刑していた。特に王は子どもを恐れ毒殺を命じていた。多くの子供が犠牲になっていった。グランガーの一人息子ジーンも服毒したが一命を取り留めた。しかし、重篤な障害を背負うことになる。身体の硬直、意思の疎通はできなく、朝には目を開けてあげ、夜には目を閉じてあげる、食事も排泄も、生きる為のことを全て母親であるオリエの手が必要とされていた。そんな生活を30年以上も続けて来ていると言う話の展開である。

ここまで読んでもらえると分かる様に、子どもを恐れ毒殺を命じたのも、暴動者の家族親族を掴まえ処刑を命じたのも、クエローチェ・バインリヒなのである。育ての親、ピアノ弾きの魔女シモンマルガレータの思いも、革命の母である、ピアノ弾きの魔女ララ・マルガレータの教えも、クエローチェの自責の念と王と言う重厚な責任に絶えられずに強迫観念、恐怖心、極度の不安感から狂気に触れてしまったのだ。ララとシモン、親友のフェローチェの思いは叶わずに、クエローチェは暴君となってしまったのだ。それは「零落の大地に咲く花」のラスト、クエローチェが民衆の前にたった瞬間に奇声の様な哄笑を放つことと、名前を言った瞬間に流れるBGMで暗示されていたのである。

同じくジョシュアは、ダイアン・ガードナーを討ち取った瞬間に、ダイアンから呪いをかけられる場面があったが、それは2作目のラスト、炎の中からオリエとジーンを助けられない事に繋がっているのである。

全編を観ると話の流れと人物のその後がどうなったかがよく分かる転回になっている。

1作目と4作目に登場するジャック・ジャックとクライシスの話では、クライシスの遺体を抱きしめるシーンは1作目に出てくるのである。

4部作のストーリーは繋がっている事と、クエローチェは聖君になれずに暴君となった。ってことを理解して貰えたと思います。

 

この4部作、それぞれにテーマが違うのです。各テーマは下記の通りです。

 

1作目・認知症の老人問題と空き家問題をテーマにしています。

2作目・障がい児の家族をテーマにしています。

3作目・子どもの育成と教育をテーマにしています。

4作目・リーダーになる為にはをテーマにしています。

 

お話は中世時代の設定が多く書かれているのですが、テーマは現代に沿ったモノになっています。

 

1作目から4作目までのテーマ曲があります。「満月に吠えろ!」と言う、劇団オリジナル曲です。

2作目だけテーマ曲がありあます。その歌詞を紹介をして革命シリーズの幕と致しましょう。

 

 

「respect」

作詞・星野羽菜 作曲・takaNishi

 

眠らないで 坊や

明日はあんたにもやって来るから

星を数えて夜を過ごそう

 

眠らないで 坊や

心の中であんたは生きてるんだよ

石像となったとしても

 

星が巡る 命も巡る         

今を生きる喜び            

あんたと感じていたい           

 

月の満ち干にさらわれない様に      

今宵もあんたを抱きしめてるよ        

夜の深さに迷わない強さで        

今宵もあんたを導いて行くよ        

 

眠らないで 坊や          

あんたが病みに崩れない様に    

怯えて祈り過ごすよ         

月の光の下で          

 

星が行く 人も逝く            

思いやりに嘆き             

愛は永遠に命を繋げる

愛は永遠に命を繋げる

 

月の満ち干にさらわれない様に

今宵もあんたを詰り生かすよ

夜の深さに迷わない強さで

今宵もあんたへ悔い唄うよ

 

月の満ち干にさらわれない様に

今宵も命を継ぎ足してあげるよ

夜の深さに迷わない強さで

今宵もあんたの帰りを待つ

 

今宵もあんたは石像の微笑み

浮かべるだけ

 

この革命シリーズの再演はございません。

4作に出演、ご協力いただいた皆様方々には心より感謝いたしております。

各作品に観劇くださいましたお客様にも心より感謝いたしております。

ありがとうございました。

 

 

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