零落の大地に咲く花を観る前に 2

March 16, 2018

 シリーズ2話 「石像の微笑み」 

 

外戦内戦の混沌の時代が終わり、安寧の時代を迎えて20年ほどが経とうとしていた。戦後の問題は多種とあり、それぞれの問題の解決を図れてはいたが、対策は行き詰まりを見せていた。

その中でも暴動の首謀者の一族の断罪の為に手配書を国中に張り出されていた。その手配の中に南の思想家グランガー・アーチボルトの妻と子の手配書も張り出されていた。

 オリエ・アーチボルトとジーン・アーチボルトは、故郷の町の森の奥に息を潜めて暮らしていた。

オリエは既に60を向かえ、ジーンは40を迎えていた。

森での生活は新たなる王が即位してから直ぐの事だった。グランガーの親友のジョシュア・ブライアントが現れ、二人を誰も入ってこないほどの森の奥まで連れて行ったのだ。

当時、謀反を企てない為に5歳以上から20歳までの子供を毒殺するようにと密かに宣旨がだれた。それは、子供を使って王の命を狙う可能性があるからでった。親達へのみせしめであった。多くの子供達が毒殺された。国はそれを伝染病であると発表していた。

 ジーンは、10歳を向かえていた。知らぬうちに服毒させられ命を落としかけていたが、一命を取り留めた。しかし、重度の障害が残り、話せず、動けず、身体が硬直していき、歩くこともできず、徐々に重度になっていった。最初は伝染病で悲劇の幸いだと感じていたオリエだったが、町の中で命を取り留めたのが、ジーン一人だったので妬みと嫉妬に襲われ、肩身の狭い思いを強いられていた。そんな中ジョシュアから森の中での生活を提案され、人里を離れ森へと身を委ねる事を決意したのでった。森での生活をする頃からジーンはベッドから出る事ができなくなっていった。オリエの頭の中には選択肢が2つあった。このままジーンとの生活を続けいくか、それとも、ジーンと共に命を終わらせるのか。その選択をなせないまま、30年の時が流れて行った。

 オリエの30年は精神的に追い詰められていた。

兵士に見つかる恐怖感と、ジーンが死んでしまう不安感と、ジーンの世話での疲労感と、自身の人生の諦め、諦め切れないジレンマと、心労からジーンを詰りながらも愛を与え続け居た。

30年後、森に迷った子供二人がオリエの家にやってくる。子供の一人はザック、人はローザである。ザックは南の革命軍の戦士の父を持つ、ローザは採石場の主人が父であった。

 秘密警察隊隊長を退き、故郷の町の採石場の監督をしていた。3日に一度にオリエの家に必要な物を運んでいた。ジョシュアはオリエに町に帰り共に3人で暮らすことを話すが、オリエの選択はジーンと共に町に帰っての暮らしに未来を見出せず、共に召されることを選択し、家に火を放った。燃えていく家の中にオリエとジーンの姿を見て満月に吠えるジョシュアであった。

ジョシュアがオリエとジーンを救えなったのは、魔女の呪いと気づき涙するのでった。

 

 

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