演技をする。
考えてみて、人間は日々の中で多くの人との関係を維持継続している。その中で全て同じ様に対応してるわけではない。相手によって自分をうまく使い分けている。多分一度は本当の自分ってのはどれ?なんて悩むときがあったりするかもしれない?

自分の日常生活がどうあるかを、自分で観察してみる必要がある。
なぜ、その必要があるのか?
演技をする上で大切なことがあるんだ。
それは、「何を観て?何を観ないか?」だ。
この2つの行動が役者にとってとても大切なんだ。

人間は「マルチタスク」だと言われているが、実際は違うんだ。人間は「シングルタスク」なんだ。同時に多くを考えることはできるが、その多くの中から優先順位に並べられて行動していくからだ。だから役者も自分の日常を観察しろと言われてもなかなかできないことなんだ。それを理解していないからだ。無意識に優先順位を決めてしまっているからだ。

意識的な行動をとるには、なかなかの試練だということを理解できてない。先ず、意識的な行動を取らないとという気づきがないので、そんなことが自分に必要なのかという疑問も生まれてこないんだ。
要するに「マンネリな自分」ってことに気づきがないんだ。
「何を観て?何を観ないか?」
そこがとても大切な意識を働かせるところなんだ。

「自分の内を観て、自分の外を観ない」
この意味が理解できていないと役者は役創りがうまくいかないのだ。
それどころか人生もうまくいかないのだ。理解してほしいものだ。