ただ見るだけではなく!
適切に観る。
よく考えて観る。
自分が何に注目するのか? どの様に注目するのか?
将来に自分が展開する演技に影響を与えるということを充分に理解した上で観る。

全体を観て重要な部分に注意を払い、そうした細部をどのようにして思考の大きな枠組みの中に組み入れるかを理解するのだ。

役者は台本をもらって、役を当てられから、台本を読む。
役創りをしていく上で大切なのは何なのか?
それは
役者が何に注意を向け、何を無視するかだ!
役者の演技の内面にとって、外面における行動の選択と同等である。
役者は、あてられた役とその関係性に注意を向け、台本のストーリーを無視するのだ。

私たちは過去を変えられなく、現在を理解し、不確かな未来を実現していく。
それと同じである。

物語の中の人物であっても、私たちと同じです。未来は分からないのです。
台本というルールブックの中では、登場人物の未来が書かれているが、
演じる時には、未来は分からない状態でなければいけないのです。
台本のストーリーは、何となく分かっているレベルで良いのです。

問題は、当てられた役の人間性等の、役の形成をしっかり理解しデザインしなければいけません。
そして登場人物の関係性を理解しなければいけません。
これが、何に注意を向け、何を無視するかだの詳細です。

舞台は嘘です。それは誰もが分かっていること。なので、良い嘘を創り上げなければいけない。
どんな物語であってもリアルに表現するには、この基本的な思考を理解しているのか、実行できているのかが、役者に問われているのです。
そして、舞台を面白くするのです。
